netch
配当も阿波太郎です本日は20世紀に活躍
したオーストリアの詩人リルケの若き詩人
への手紙を紹介いたしますどんな作品かと
言いますと将来への不安や孤独を抱えた人
優しく未来へと導いてくれる古典的名著
です特に何かを捜索したり表現したりする
ことが好きな方将来の方向性に悩んでいる
方繊細なハートを持っている方とにかく誰
かに励ましてほしいという方にぜひ手に
取っていただきたい一冊です本書は人生に
な藪とある一人の青年に当てられたリルケ
の手紙をまとめた作品になりますリルケに
とってその若者は一切面識のない赤の他人
でしたにも関わらず彼はその青年の不安や
孤独といった繊細な感情に寄り添い約5
年間10通にも及ぶ手紙を送り励ましの
言葉を与え続けたのです若き詩人への手紙
がなければ私は気が狂っていたこれは世界
的女優マリリンモンローの言葉ですが最近
では歌手のレディーガガの左の腕に本書の
一節が刻まれていることでも話題となり
ましたそんないまだに世界的人気を誇る
リルケですが一体どんな思いで彼は苦しむ
若者に手を差し伸べどんなことばによって
勇気づけようとしたのでしょうか孤独に
包まれた彼の反省をたどりつつその手紙の
中身を皆さんと一緒に紐解いていきたいと
思いますそれでは参りましょうライナー
マリアリルケ
若き詩人やの手紙さまずはこの動画の全体
像からお示しいたします初めに著者とこの
作品を読む上で事前に知っておきたい知識
を簡単に紹介いたしますその後本書の内容
を自分を突き動かす子安居偉大な忍耐と
孤独悲しみとの向き合い方という3つの
テーマに沿って進めてまいりますそして
最後に現在運営中の読書会とサイエンス
ライターの鈴木優さんとの退団について2
点告知をさせて頂き動画を終えたいと思い
ますさあというわけでまずは著者について
紹介いたします rainer maria
リー受け彼は1875年現在のチェコの
首都である prague で元軍人の
父親と上流階級育ちの母親の元に生まれ
ました気持ち余裕のある方画面をご覧
ください今を示ししているのは幼少期の
リルケの写真ですパッと見ていただいて
どこか違和感を覚えないでしょうかそう
ですなぜか男の子のリルケが女の子の格好
をしているのです実は彼の母親は息子より
も娘が生まれてくることを強く希望してい
たらしくなんと5歳になるまでリルケを
女の子として育てたと言われていますいい
ポーチ長やは元軍人で将来は強くて立派な
軍人として成功を収めてほしいと願ってい
ましたつまりどういうことかと言いますと
父親と母親の子供に対する接し方将来への
考え方が真逆だったわけですそんな価値観
が合わなかった二人の関係性は次第に冷え
切っていきリルケが9歳のとき母親が家を
出ていき離婚という結末を迎えます両親
から勝手な期待を押し付けられ挙句の果て
に最愛の母親に捨てられてしまうこのよう
な幼少期の経験はビルケの性格と人格に
深い影嘔吐しました10歳になると
オーストリア陸軍の幼年学校に入学し父親
が敷いたレールの上を左手いくことになる
のですがそれはリルケにとって地獄の
始まりでした彼は生まれつき体が弱く人
一倍繊細であったため学校での集団生活に
全くなじむことができなかったのですその
後も嫌々ながら士官学校に進みさらなる
軍人教育を受けますがここでついにリルケ
は我慢の限界を迎えます盲学校へは行き
たくありません私を退学させてください
自分の苦しみを父親に打ち上げたリルケは
何とか許しを得て士官学校を退学し新たに
商業学校に転入しますただそこでも学校
生活に適用することができずわずか1年で
ドロップ合うこれによって父親はついに
堪忍袋の緒が気でお前なんか知るかと我が
子を見放してしまいますしかしそんな不運
続きのリル下にようやくここで転機が訪れ
ますなんと貴族の称号を持つ大金持ちの
親戚のおじさんが私が代わりに面倒を
見ようと救いの手を差し伸べてくれたの
です彼はリルケのために個別指導の教授を
つけ中興一貫校に通わせるなど大学進学
までの経済的政治的サポートを惜しまずし
てくれたといいますこういった無償の愛に
よってリルケはモチベーションに火がつき
これまでの遅れを取り戻そうと一緒に学業
に励みましたその結果本来であれば卒業
までに8年かかる学習コースをわずか3年
で終わらせ抜群の成績で学校を卒業します
さらに在学中に命と歌という初の詩集を
自費出版しその勢いは学業という枠に
止まりませんでしたその後リルケは地元の
プラハ大学に進学し毎月のように出版社に
自分の作品を送ったり刺繍を発表したり
することで徐々に詩人として一定の評価を
獲得さらに21歳になるとミュンヘン大学
に移りドイツの一流作家や詩人たちとの
交流によって大きな成長を遂げていきます
中でも絶大な影響を与えたと言われている
のがこの人物ルーアンドレアス座の女彼女
はロシア生まれの女流作家でハインベルク
の魔女という異名を持つほど多くの偉人達
に愛されその才能を開花させたことで知ら
れていますその代表例が皆さんよくご存知
のフリードリヒん21彼はざろめに2回
ほどプロポーズをしているのですがいずれ
も失敗に終わってしまう心に大きな傷を
負ったと言います過去にニーチェの最高
傑作皿頭と等を紹介いたしましたが実は
the ロベとの失恋がこの作品の執筆
動機となったとも言われているのです
そして今回の主人公であるリルケ彼もまた
ざろめのましょうに取り憑かれた一人でし
た二人が出会った当時リルケは22歳の
特進し一方ざろめは36歳の既婚者でした
しかし彼女の持つ天性の魅力はあっという
間にリルケを虜にし両社はただならぬ関係
へと発展していきますそして二人は2回
ほどロシアに旅行に行くことになるのです
がこの時だろ目は詩人として半人前であっ
たリルケに対し文芸あるいは芸術に関する
指導に加え彼の創作の問題点を的確に指摘
してくれたと言いますこれによってリルケ
は自分の作品がただ感傷的で思想的な深み
がないということそして教養を身につける
必要があることに気づき個性的な子風を
確立していきますこの後彼はざろ女に振ら
れその1年後にくららという女性彫刻家と
結婚そしてその数ヶ月後に娘を授かります
しかし幸せな家庭生活を楽しむ余裕など
当時のリルケにはありませんでした今の
自分の経済力ではこのまま家族を養うこと
はできないすぐに次の捜索に向けて新たな
手法を見つけ出し詩人として更なる飛躍を
遂げなければならないそのように彼は焦り
苦しんでいましたそこでリルケは芸術の都
パリに転居しとある天才彫刻家に接近し
ますその人物の名はオーギュストロダン
考える人地獄の門といった傑作を生み出し
後に近代彫刻の父と呼ばれる芸術界の大物
ですリルケ悪だの個人秘書として住み込み
をさせてもらい彼に芸術家として生きる
ことの厳しさや孤独であることの大切さを
学んだと言いますまた躍動感あふれる
ロダンの作品たちはこれまでリルケの捜索
には見られなかった彫刻作品のような確か
な輪郭を描くことの重要性に気付かせまし
たこのようにしてリルケは偉大な人物と
その思想や作品に間近で触れることで次に
天才詩人としてその頭角を現すことになり
ますそして今から紹介をさせていただく
この若き詩人への手紙はそんな彼が今
まさに自分の殻を破り偉大な成長を
遂げようとしているパリでの修業時代に
書かれたものなのです若き詩人というのは
当時陸軍学校に通っていたかぷスという
名前の青年のことです彼は自分の将来の
進路について真剣に悩んでいましたこの
まま軍人となって無難な道を歩んでいく
べきかそれとも詩人として夢を追いかける
べきかそこで彼はある行動に出ます何と
当時名前が売れ派いじめていたリルケに
自分の詩を添えた手紙を書き将来見込みが
あるかどうか勇気を持って訪ねたのです
もちろん彼にとってそれはダメ元での行動
でしたしかし手紙を送ってから数週間後
パリの消印が押され封印が施された一通の
手紙が彼のもとに届きます差出人の名は
もちろんライナーマリアリルケ
そしてついにこの後二人で数年にわたる
文通が始まるのですさあここまでよろしい
でしょうかでは以上の点を踏まえまして
いよいよリルケの手紙の中身をのぞいて
行きたいと思いますひとつ目のテーマは
自分を突き動かす根拠ですでは行き
ましょうあなたはご自身の歯の出来栄えを
渡しお尋ねになったまた私以外の方にも
同じようにお尋ねになったそして自分の
作品をどこかの雑誌に送り突き返されたり
他の作品と比べてみたりして自信を失って
しまったではそんなあなたに私から一つお
願いがあります
もうそのようなことはお止めになって
くださいあなたは外へ目を向けて
いらっしゃるそれはあなたが今最もなさっ
てはいけないことなのです誰もあなたに
助言をしたり手助けしたりすることはでき
ませんあるのは自らの内側に派いるこの
たった一つの手段だけなのですはいここで
留めますなるほどいきなり突き放されて
しまいますがこれは一体どういうこと
でしょうかまず大前提としている家はか
プスという青年の技術やセンスについては
ある程度評価をしていましたしかし彼の
作品にはまだ独自性が備わっておらずそれ
位上価値もないという厳しい見方もしてい
たのですそこでリルケはこの若き詩人の
根本的な問題点としてベクトルが外に向い
てしまっていることを指摘しましたつまり
どうやったら世間から評価されるのかどう
したら世間が注目してくれるのかといった
自分の承認欲求が作品作りの根底にあるの
ではないかと見抜いたのですそしてからは
もっと自分の内側に思考を向けることをお
勧めかプスに対し次のような問いを
投げかけますあなたが書かずにいられない
根拠とは何なのでしょうかまたその根拠は
あなたの心の最も深いところに根を張って
いるのでしょうかなそれをよくお調べに
なってくださいそしてあなたの夜の最も
静かな時ご自身にこう尋ねるのです私は
書かなければならないのかと文字その答え
が肯定的であるならばもし私は書くたねば
ならぬと力強い言葉が出てきたのならその
時あなたはその必然性に従い自分の生涯を
突き進んでください入っここで留めます
なるほど人間が水を飲まないと生きていけ
ないようにあなたが詩を書かないと生きて
いけない根拠とは何なのですかとまたその
根拠はあなたが経験したどのような出来事
や感情と結びついているのですかとリルケ
はかプスにきちんと自己分析をするように
促しているわけですちなみに冒頭で
レディーガガについて触れましたが今紹介
した一節を彼女は自分の左腕にタトゥーと
して刻んでいます独自の価値を持った創作
それは世間から評価されたいといった
モチベーションではなく自分の内側から
こんこんと湧き上がるエネルギーによって
生まれるものだとリルケはそのように考え
ていましたその上で彼は今後カップスが
どのように日常を過ごすべきかについても
具体的なアドバイスをしてくれますでは
続きを見ていきましょう
これからは良く自然に近づくことです
そして自分が見る者を体験するものを
愛するものを失うものそのすべてをこの
地球上に降り立った最初の人類であるかの
ように受け止めて表現するのですまたどれ
だけ貴方の暮らしが貧しくてもあなたはご
自身の日常を軽蔑したり非難したりしては
いけません自分がまだ十分な詩人ではない
ため日常の豊かさを掘り起こしきれてい
ないのだと自分に言い聞かせるのです捜索
をしている人間に貧しさなどありません
貧しくてつまらない場所もありません
たとえあなたが牢獄の中で囚われの身で
あったとしても壁に遮られ世の中の
ざわめきが何一つ聞こえない場所にいたと
してもそれでもあなたには幼年時代という
思いでの宝庫が残されているではありませ
んかそこに注意を向けるのです遠い過去の
沈み去った感動を浮き上がらせるように
思い出してみるのですそうすればあなたの
個性は強くなり高僕は広がりを増し次第に
明るいすみかとなって他人の騒音など
寄せ付けなくなるでしょう自分の心の奥底
からしが立ち現れてくるときあなたは
もはやそれが良い子であるかどうかを誰か
に尋ねようとは思わなくなりますなぜなら
その創作はあなたにとって命の断片である
命の声であると認識するようになるから
ですあなたはいつもあなた自身とあなたの
感情を正しいと考えてくださいたとえ
間違っているとしてもそれで良いのです
あなたの精神が成熟していけば自らその
間違いに気づき自ずと正しい一方向に導か
れていくことでしょう
誰かによって強制されたり促されたりする
のではなく自分の判断を信じて良いのです
はいここで留めます背景知識の時でも触れ
ましたがリルケにとって幼年時代は
トラウマになるようなつらいことばかりで
決して幸福とは言えないものでしたにも
関わらず彼はそれすらも思い出の宝庫だと
表現していますつまり幼年時代とは自分の
目に映るものプレルもの五感に訴える
すべてのものが新鮮な輝きに満ちていた
時代であるその時の感覚や感情は詩人に
とってたからなのだというわけです例えば
多くの人は大人になっていくにつれ世間の
目が怖くなり面白くないことを面白いと
言ったりやりたくないことをやりたいと
言ったり自分の感情と世間の感情を器用に
噛み合わせることを覚えていきます一方
子供は嫌なものは嫌だと楽しいものは
楽しいと自分の意志や感情を素直に表現し
ますが創作に必要なのはまさにそういった
態度であるとリルケは考えていましたそこ
で彼は周りの評価を気にしたり誰かと比較
したりすることで自信を失っているかプス
に対し幼年時代という思いでの方向に目を
向け今こそ自分の感情や判断を信じるべき
だと力強く訴えたというわけださあここ
までよろしいでしょうかでは2つ目の
テーマ偉大な忍耐と孤独に移りますでは
いきましょう
辛抱強く自分の中で温め続けようやく
生み出されるものそれが芸術でありそれが
すべてですどれだけ年月が経とうと構い
ません10年経とうがそれでも結構です
芸術家であるということは3つ持ったり
数えたりしないという事です春の嵐の中に
悠々と立つ樹木の姿をご覧になって
ください木々たちは夏の訪れを心配したり
待ちわびたりせずただじっと成熟の時を
待っています必ず夏はやってくるのです
しかしえええんかと思われるような長い
時間にもゆったりと構えているそんな忍耐
強い人間にのみ次の季節が訪れるのです
私も毎日それを学びその苦痛に感謝してい
ます一つの職業に就かれることそれは良い
ことですその仕事によってあなたは
独り立ちし自分の身を頼る習慣が身につく
ことでしょうそこであなたは今の仕事が
どれほど自分の精神を窮屈にしているか
よく観察してみてください一定の職に就き
働くということは誰かから要求されると
いうことです古い決まり事も多く自分の
意見が通らなかったりその環境になじめ
なかったり何かと孤独を感じることもある
はずですしかしそれで良いのですなぜなら
孤独とはあなたのよりどころであり古郷だ
からですきっとあなたはその孤独から自分
の道を見出されることでしょうはいここで
留めます芸術家に求められる忍耐について
語られていますがじつはちょうどこの時
リルケは精神的苦痛が頂点に達している
状態にあります当時彼はロダンによって
芸術の厳しさを叩き込まれ自分を極限まで
追い詰めながら修行に励んでいましたただ
それによって彼は肉体と精神が壊れかけ
一旦イタリアに滞在場所を変えるのですが
この手紙はちょうどその時に書かれたもの
になります芸術家は数えたり3つ持ったり
せず木々のようにじっと成熟を待つものだ
とありましたがもしかしたらリルケは自分
に対してもそう言い聞かせていたのかも
知れませまたリルケは孤独は悪いものでは
なくむしろそれを愛するべきだと時出す
なぜならひとりでいる時間は自分の思考を
内面に向かわせその深い内省が未来を
切り開くのだと信じていたからですただ頭
ではわかっていても世間の多くの人が
賑わっている時期例えばクリスマスやお
正月といった時になると人間の孤独感は
強まるものですそうそれを察してかリルケ
はクリスマスの前の日にかプスに手紙を
送り次のような言葉をかけます
親愛なるかプス君今まさにクリスマスに
なろうという時に私はあなたにご挨拶をし
ないでようとは思いませんこの喜ばしい日
がもしあなたに普段よりも強い孤独を感じ
させているのなら無視ろそれを喜んで
ほしいと思っています孤独とは誰もが容易
にないきれるものではありませんそれに
耐えることができず安っぽい付き合いや
くだらない人との会話といった無価値な
ものでもいいから孤独を埋めたいと思うの
が人間なのです大きな孤独は子供の成長期
のような苦痛とパルの葉締めのようなもの
がらしさを与えますしかしその時こそ孤独
が最も成長を遂げる時なのです今あなたに
必要なのは偉大な内面的孤独ですどうか
あなたの内側にある世界に思いを馳せて
くださいそれが新た自身の幼年時代の回想
であろうと未来へのあこがれであろうと
構いませよく観察するのですあなたの内部
に立ちアられる出来事はすべて新たにとっ
て愛するべき対象ですそれらと何らかの
意味で関わりのあるモロきっとそれが
あなたが選ぶべき仕事なのでしょうはい
これダメますなるほど耐え難い孤独こそ
大きく成長するチャンスだとかプスを
励まし心を慰めようとしているのが伝わっ
てきます自分と同じように士官学校に入れ
られいつも孤独を感じ一人で詩を書いて
いるそんな青年が銃弾生活の中で猛々しく
生きることなどできるはずがないと切る家
は見抜いていたのかもしれませんしかしだ
からといって彼はかプスに対しこんな仕事
は辞めたほうがいいとか君も詩人になった
方がいいとかそんな安直な言葉を贈ったり
はしませんただこの若き詩人の心に
寄り添いながら今の孤独を受け止めそれを
愛してやりなさいとそして一人になり
ながらよく内面を見つめ自分で自分の
生きる道を見つけるんだと忍耐強く未来へ
と導こうとしたのですはいちょうどここで
2つ目のテーマが終わりましたそれでは次
で最後3つ目のテーマ悲しみとの向き合い
方に移ってまいりますではいきましょう
親愛なるかぷスク悲しい出来事がたくさん
続きあなたは今とても気持ちが滅入って
いるとおっしゃいますそんな時はよくご
自身の内側をご覧になってくださいあなた
がから死んでいる間あなたご自身のどこか
で何か変化が起こってはいないでしょうか
悲しいときこそ孤独でいることそして注意
深くあることが必要です
入っここで留めます悲しいという感情が
沸いた時注意深く自分の内側の変化に注目
せよということですがちょっとイメージが
湧きづらいでしょうか例えば誰かに嫌な
ことを言われて悲しい気持ちになったとき
その言われた内容や行ってきた相手の頭の
中を想像したりするのではなくその言葉を
受け取った自分の思考や感情がどう変化し
たのかをよく観察するべきであると言って
いるのですなぜならそのことによって自分
の長所や短所
6寄付向き付き合うべき人そうでない人と
いった自分に関する情報がよりクリアに
なるからですつまり自分の内側をよく観察
し自己理解が進んでいけば自分にとって
よりふさわしい判断選択ができるように
なり未来やの道もおのずと開けてくると
いうわけですさに彼は次のように続けます
私たちがこれから出会う可能性のあるもの
最も奇妙なものを解き明かすことのでき
ないものに対し勇気を持つことです知ら
ないものに対する恐怖こそが人間に災いを
与え人間の存在を弱くし人間同士の関係性
を狭いものにてきたのです多くの人はなん
ともいえないほど単調でその場しのぎの
人間関係に甘んじてしまいますしかしそれ
はその人の性格が怠惰だからというよりも
新しい体験を拒もうとする心にこそ原因が
あるのですどんな謎めいたことでも除外せ
ずに受け入れるそんな人だけが私後の関係
性を生き生きとしたものにできるのですだ
からカブス区これまで経験したことがない
ような大きな悲しみがあなたの目の前に
立ち現れてもそれほど驚いたりおびえたり
しなくて良いのです何かが自分の身に起き
ているのだとそのようにお考えください
あなたの人生は決して新たを見放したはし
ません自分の悲しみ
自分の苦しみ自分の憂鬱それらを生活から
無理に閉め出そうなどと思わなくて良いの
ですあなたは今こそ自分を変える時だと
わかっていらっしゃる
ならば病人のように辛抱強く回復期の患者
のように自分の未来を信じながら日々を
過ごさねばなりませんはい心と思います
なるほど届くを推奨する一方で今度は人間
同士の関係性についても言及がありました
背景知識でも触れましたとおりリルケは
世界中を旅しながら多くの偉大な芸術家
詩人作家たちと文化的交流を持った人物と
して知られていますつまり彼はすべての
人間関係を断って天涯孤独になることをお
勧めているのではなく捜索をするうえでの
内面的な孤独の重要性を訴えているのです
またリルケは自分がまだ知らないこと体験
したことがないことに臆病になったり
苦しみや悲しみといった負の感情を無理に
自分から締め出さなくていいと言います
なぜならその未知の体験があるいはその負
の感情が明るい未来の扉を開く鍵である
可能性があるからですだからどんな辛い
ことがでもどんな苦しいことがあっても
あなたの人生はあなたを決して見放したり
はしない自分の未来を信じるんだと全力で
エールを送ったわけですその上で彼は手紙
の最後に次の言葉を添え筆を置きますそれ
からもう一言あなたに申し上げるべきこと
がありますそれはあなたを慰めようと試み
ているこの私自身が飾り気のない言葉の
後ろで何の苦労もなく生きているわけでは
ないということです私の生活もまた辛い
こと悲しいことに溢れていますそして
あなたが思うよりずっとずっと遅れた場所
で生きているのですもしそうでなかったの
なら私はあなたに贈る言葉を何ひとつ
見つけることができなかったでしょうはい
心食べます冒頭でもお伝えししましたが
リルケはこの青年とは面識がありませんに
もかかわらず約5年間彼は相手の繊細な
感情に寄り添いながら優しさに満ちた言葉
を送り続けていましたなぜそんなことをし
ていたのかあるいはなぜそんなことができ
たのかと言えばこの苦悩を抱えるひとりの
青年に切る家は自分の姿を見たからです
当時の彼はまだ私人としての評価も
スタイルも確立されておらずただ成熟を
待つ孤独な詩人の一人でしたつまりリルケ
にとって若き詩人への手紙とは自分宛の
ない生の手紙でもあったわけですそんな彼
が紡いだ言葉だからこそ今なお世界中の
人々に共感され愛され続けているのかも
しれません今回の動画で興味を持たれた
または実際に本書を手にとってリルケの
言葉に癒されてみてはいかがでしょうか
はいというわけでリルケの若き詩人への
手紙以上でございますいかがでした
でしょうか今回は読書の秋そして芸術の秋
ということで多くのアーティストに影響を
与えた世界的詩人の作品を選んでみました
楽しんでいただけたでしょうか他にも芸術
関係ではロマンロランのミケランジェロの
生涯や世阿弥の風姿花伝なども扱ってい
ますのでご興味のある方は概要欄から
チェックしてみてくださいさーお待たせ
いたしましたでは最後ににで大切な告知を
させていただきますまず1点目は読書会に
ついてです結論から言いますと今年9月
より運営している読書会ブック
コミュニティレベルの第2期募集がついに
スタートいたしました当コミュニティは
メンバーさんの心理的安全性の確保と読書
会運営のシステム構築のため募集を約3
カ月間ストップしておりました大変お待た
せし誠に申し訳ございませんただまとまっ
た時間をいただけたおかげでオリジナル
コンテンツや世界観をかなり作り込むこと
ができましたのでお迎えできる準備は万全
でございます読書会だけではなく一緒に
ラジオ番組を作ったり映画漫画音楽を
テーマに交流会を開いたり毎日お祭りの
ように大変盛り上がっておりますのでぜひ
楽しみにしていてください2021年の
募集は12月4日で締め切らせて頂きは
年内はこれがラストになりますのでご興味
のある方は概要欄のブックコミュ二ティ
ディべるのリンクからチェックして
いただければと思います続いて2点目鈴木
優さんとの退団について報告をさせて
いただきます鈴木優さんといえばご存じの
方も多いと思いますが科学的な適職最高の
体調といった著書で知られるサイエンス
ライターの方ですたまたまブック
コミュニティレベルを知って頂く機会が
ありましてせっかくなので対談しましょう
ということで当コミュニティの公式ラジオ
番組リベラ地にてお迎えすることになり
ました日程は今年2021年12月17日
です具体的には今年の7月に出版された6
最高の状態という著書のない用途読書や
アウトプットの方法について色々とお話を
伺えればと思っておりますはいというわけ
で告知は以上でございます皆様のご参加を
心よりお待ちしておりますこの動画が
面白かった参考になったという方は高評価
コメントなど頂けますと嬉しいですまた
チャンネル登録もよろしくお願い致します
ではまた次の動画でお会いしましょう
ありがとうございましたん
[音楽]
したオーストリアの詩人リルケの若き詩人
への手紙を紹介いたしますどんな作品かと
言いますと将来への不安や孤独を抱えた人
優しく未来へと導いてくれる古典的名著
です特に何かを捜索したり表現したりする
ことが好きな方将来の方向性に悩んでいる
方繊細なハートを持っている方とにかく誰
かに励ましてほしいという方にぜひ手に
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な藪とある一人の青年に当てられたリルケ
の手紙をまとめた作品になりますリルケに
とってその若者は一切面識のない赤の他人
でしたにも関わらず彼はその青年の不安や
孤独といった繊細な感情に寄り添い約5
年間10通にも及ぶ手紙を送り励ましの
言葉を与え続けたのです若き詩人への手紙
がなければ私は気が狂っていたこれは世界
的女優マリリンモンローの言葉ですが最近
では歌手のレディーガガの左の腕に本書の
一節が刻まれていることでも話題となり
ましたそんないまだに世界的人気を誇る
リルケですが一体どんな思いで彼は苦しむ
若者に手を差し伸べどんなことばによって
勇気づけようとしたのでしょうか孤独に
包まれた彼の反省をたどりつつその手紙の
中身を皆さんと一緒に紐解いていきたいと
思いますそれでは参りましょうライナー
マリアリルケ
若き詩人やの手紙さまずはこの動画の全体
像からお示しいたします初めに著者とこの
作品を読む上で事前に知っておきたい知識
を簡単に紹介いたしますその後本書の内容
を自分を突き動かす子安居偉大な忍耐と
孤独悲しみとの向き合い方という3つの
テーマに沿って進めてまいりますそして
最後に現在運営中の読書会とサイエンス
ライターの鈴木優さんとの退団について2
点告知をさせて頂き動画を終えたいと思い
ますさあというわけでまずは著者について
紹介いたします rainer maria
リー受け彼は1875年現在のチェコの
首都である prague で元軍人の
父親と上流階級育ちの母親の元に生まれ
ました気持ち余裕のある方画面をご覧
ください今を示ししているのは幼少期の
リルケの写真ですパッと見ていただいて
どこか違和感を覚えないでしょうかそう
ですなぜか男の子のリルケが女の子の格好
をしているのです実は彼の母親は息子より
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たらしくなんと5歳になるまでリルケを
女の子として育てたと言われていますいい
ポーチ長やは元軍人で将来は強くて立派な
軍人として成功を収めてほしいと願ってい
ましたつまりどういうことかと言いますと
父親と母親の子供に対する接し方将来への
考え方が真逆だったわけですそんな価値観
が合わなかった二人の関係性は次第に冷え
切っていきリルケが9歳のとき母親が家を
出ていき離婚という結末を迎えます両親
から勝手な期待を押し付けられ挙句の果て
に最愛の母親に捨てられてしまうこのよう
な幼少期の経験はビルケの性格と人格に
深い影嘔吐しました10歳になると
オーストリア陸軍の幼年学校に入学し父親
が敷いたレールの上を左手いくことになる
のですがそれはリルケにとって地獄の
始まりでした彼は生まれつき体が弱く人
一倍繊細であったため学校での集団生活に
全くなじむことができなかったのですその
後も嫌々ながら士官学校に進みさらなる
軍人教育を受けますがここでついにリルケ
は我慢の限界を迎えます盲学校へは行き
たくありません私を退学させてください
自分の苦しみを父親に打ち上げたリルケは
何とか許しを得て士官学校を退学し新たに
商業学校に転入しますただそこでも学校
生活に適用することができずわずか1年で
ドロップ合うこれによって父親はついに
堪忍袋の緒が気でお前なんか知るかと我が
子を見放してしまいますしかしそんな不運
続きのリル下にようやくここで転機が訪れ
ますなんと貴族の称号を持つ大金持ちの
親戚のおじさんが私が代わりに面倒を
見ようと救いの手を差し伸べてくれたの
です彼はリルケのために個別指導の教授を
つけ中興一貫校に通わせるなど大学進学
までの経済的政治的サポートを惜しまずし
てくれたといいますこういった無償の愛に
よってリルケはモチベーションに火がつき
これまでの遅れを取り戻そうと一緒に学業
に励みましたその結果本来であれば卒業
までに8年かかる学習コースをわずか3年
で終わらせ抜群の成績で学校を卒業します
さらに在学中に命と歌という初の詩集を
自費出版しその勢いは学業という枠に
止まりませんでしたその後リルケは地元の
プラハ大学に進学し毎月のように出版社に
自分の作品を送ったり刺繍を発表したり
することで徐々に詩人として一定の評価を
獲得さらに21歳になるとミュンヘン大学
に移りドイツの一流作家や詩人たちとの
交流によって大きな成長を遂げていきます
中でも絶大な影響を与えたと言われている
のがこの人物ルーアンドレアス座の女彼女
はロシア生まれの女流作家でハインベルク
の魔女という異名を持つほど多くの偉人達
に愛されその才能を開花させたことで知ら
れていますその代表例が皆さんよくご存知
のフリードリヒん21彼はざろめに2回
ほどプロポーズをしているのですがいずれ
も失敗に終わってしまう心に大きな傷を
負ったと言います過去にニーチェの最高
傑作皿頭と等を紹介いたしましたが実は
the ロベとの失恋がこの作品の執筆
動機となったとも言われているのです
そして今回の主人公であるリルケ彼もまた
ざろめのましょうに取り憑かれた一人でし
た二人が出会った当時リルケは22歳の
特進し一方ざろめは36歳の既婚者でした
しかし彼女の持つ天性の魅力はあっという
間にリルケを虜にし両社はただならぬ関係
へと発展していきますそして二人は2回
ほどロシアに旅行に行くことになるのです
がこの時だろ目は詩人として半人前であっ
たリルケに対し文芸あるいは芸術に関する
指導に加え彼の創作の問題点を的確に指摘
してくれたと言いますこれによってリルケ
は自分の作品がただ感傷的で思想的な深み
がないということそして教養を身につける
必要があることに気づき個性的な子風を
確立していきますこの後彼はざろ女に振ら
れその1年後にくららという女性彫刻家と
結婚そしてその数ヶ月後に娘を授かります
しかし幸せな家庭生活を楽しむ余裕など
当時のリルケにはありませんでした今の
自分の経済力ではこのまま家族を養うこと
はできないすぐに次の捜索に向けて新たな
手法を見つけ出し詩人として更なる飛躍を
遂げなければならないそのように彼は焦り
苦しんでいましたそこでリルケは芸術の都
パリに転居しとある天才彫刻家に接近し
ますその人物の名はオーギュストロダン
考える人地獄の門といった傑作を生み出し
後に近代彫刻の父と呼ばれる芸術界の大物
ですリルケ悪だの個人秘書として住み込み
をさせてもらい彼に芸術家として生きる
ことの厳しさや孤独であることの大切さを
学んだと言いますまた躍動感あふれる
ロダンの作品たちはこれまでリルケの捜索
には見られなかった彫刻作品のような確か
な輪郭を描くことの重要性に気付かせまし
たこのようにしてリルケは偉大な人物と
その思想や作品に間近で触れることで次に
天才詩人としてその頭角を現すことになり
ますそして今から紹介をさせていただく
この若き詩人への手紙はそんな彼が今
まさに自分の殻を破り偉大な成長を
遂げようとしているパリでの修業時代に
書かれたものなのです若き詩人というのは
当時陸軍学校に通っていたかぷスという
名前の青年のことです彼は自分の将来の
進路について真剣に悩んでいましたこの
まま軍人となって無難な道を歩んでいく
べきかそれとも詩人として夢を追いかける
べきかそこで彼はある行動に出ます何と
当時名前が売れ派いじめていたリルケに
自分の詩を添えた手紙を書き将来見込みが
あるかどうか勇気を持って訪ねたのです
もちろん彼にとってそれはダメ元での行動
でしたしかし手紙を送ってから数週間後
パリの消印が押され封印が施された一通の
手紙が彼のもとに届きます差出人の名は
もちろんライナーマリアリルケ
そしてついにこの後二人で数年にわたる
文通が始まるのですさあここまでよろしい
でしょうかでは以上の点を踏まえまして
いよいよリルケの手紙の中身をのぞいて
行きたいと思いますひとつ目のテーマは
自分を突き動かす根拠ですでは行き
ましょうあなたはご自身の歯の出来栄えを
渡しお尋ねになったまた私以外の方にも
同じようにお尋ねになったそして自分の
作品をどこかの雑誌に送り突き返されたり
他の作品と比べてみたりして自信を失って
しまったではそんなあなたに私から一つお
願いがあります
もうそのようなことはお止めになって
くださいあなたは外へ目を向けて
いらっしゃるそれはあなたが今最もなさっ
てはいけないことなのです誰もあなたに
助言をしたり手助けしたりすることはでき
ませんあるのは自らの内側に派いるこの
たった一つの手段だけなのですはいここで
留めますなるほどいきなり突き放されて
しまいますがこれは一体どういうこと
でしょうかまず大前提としている家はか
プスという青年の技術やセンスについては
ある程度評価をしていましたしかし彼の
作品にはまだ独自性が備わっておらずそれ
位上価値もないという厳しい見方もしてい
たのですそこでリルケはこの若き詩人の
根本的な問題点としてベクトルが外に向い
てしまっていることを指摘しましたつまり
どうやったら世間から評価されるのかどう
したら世間が注目してくれるのかといった
自分の承認欲求が作品作りの根底にあるの
ではないかと見抜いたのですそしてからは
もっと自分の内側に思考を向けることをお
勧めかプスに対し次のような問いを
投げかけますあなたが書かずにいられない
根拠とは何なのでしょうかまたその根拠は
あなたの心の最も深いところに根を張って
いるのでしょうかなそれをよくお調べに
なってくださいそしてあなたの夜の最も
静かな時ご自身にこう尋ねるのです私は
書かなければならないのかと文字その答え
が肯定的であるならばもし私は書くたねば
ならぬと力強い言葉が出てきたのならその
時あなたはその必然性に従い自分の生涯を
突き進んでください入っここで留めます
なるほど人間が水を飲まないと生きていけ
ないようにあなたが詩を書かないと生きて
いけない根拠とは何なのですかとまたその
根拠はあなたが経験したどのような出来事
や感情と結びついているのですかとリルケ
はかプスにきちんと自己分析をするように
促しているわけですちなみに冒頭で
レディーガガについて触れましたが今紹介
した一節を彼女は自分の左腕にタトゥーと
して刻んでいます独自の価値を持った創作
それは世間から評価されたいといった
モチベーションではなく自分の内側から
こんこんと湧き上がるエネルギーによって
生まれるものだとリルケはそのように考え
ていましたその上で彼は今後カップスが
どのように日常を過ごすべきかについても
具体的なアドバイスをしてくれますでは
続きを見ていきましょう
これからは良く自然に近づくことです
そして自分が見る者を体験するものを
愛するものを失うものそのすべてをこの
地球上に降り立った最初の人類であるかの
ように受け止めて表現するのですまたどれ
だけ貴方の暮らしが貧しくてもあなたはご
自身の日常を軽蔑したり非難したりしては
いけません自分がまだ十分な詩人ではない
ため日常の豊かさを掘り起こしきれてい
ないのだと自分に言い聞かせるのです捜索
をしている人間に貧しさなどありません
貧しくてつまらない場所もありません
たとえあなたが牢獄の中で囚われの身で
あったとしても壁に遮られ世の中の
ざわめきが何一つ聞こえない場所にいたと
してもそれでもあなたには幼年時代という
思いでの宝庫が残されているではありませ
んかそこに注意を向けるのです遠い過去の
沈み去った感動を浮き上がらせるように
思い出してみるのですそうすればあなたの
個性は強くなり高僕は広がりを増し次第に
明るいすみかとなって他人の騒音など
寄せ付けなくなるでしょう自分の心の奥底
からしが立ち現れてくるときあなたは
もはやそれが良い子であるかどうかを誰か
に尋ねようとは思わなくなりますなぜなら
その創作はあなたにとって命の断片である
命の声であると認識するようになるから
ですあなたはいつもあなた自身とあなたの
感情を正しいと考えてくださいたとえ
間違っているとしてもそれで良いのです
あなたの精神が成熟していけば自らその
間違いに気づき自ずと正しい一方向に導か
れていくことでしょう
誰かによって強制されたり促されたりする
のではなく自分の判断を信じて良いのです
はいここで留めます背景知識の時でも触れ
ましたがリルケにとって幼年時代は
トラウマになるようなつらいことばかりで
決して幸福とは言えないものでしたにも
関わらず彼はそれすらも思い出の宝庫だと
表現していますつまり幼年時代とは自分の
目に映るものプレルもの五感に訴える
すべてのものが新鮮な輝きに満ちていた
時代であるその時の感覚や感情は詩人に
とってたからなのだというわけです例えば
多くの人は大人になっていくにつれ世間の
目が怖くなり面白くないことを面白いと
言ったりやりたくないことをやりたいと
言ったり自分の感情と世間の感情を器用に
噛み合わせることを覚えていきます一方
子供は嫌なものは嫌だと楽しいものは
楽しいと自分の意志や感情を素直に表現し
ますが創作に必要なのはまさにそういった
態度であるとリルケは考えていましたそこ
で彼は周りの評価を気にしたり誰かと比較
したりすることで自信を失っているかプス
に対し幼年時代という思いでの方向に目を
向け今こそ自分の感情や判断を信じるべき
だと力強く訴えたというわけださあここ
までよろしいでしょうかでは2つ目の
テーマ偉大な忍耐と孤独に移りますでは
いきましょう
辛抱強く自分の中で温め続けようやく
生み出されるものそれが芸術でありそれが
すべてですどれだけ年月が経とうと構い
ません10年経とうがそれでも結構です
芸術家であるということは3つ持ったり
数えたりしないという事です春の嵐の中に
悠々と立つ樹木の姿をご覧になって
ください木々たちは夏の訪れを心配したり
待ちわびたりせずただじっと成熟の時を
待っています必ず夏はやってくるのです
しかしえええんかと思われるような長い
時間にもゆったりと構えているそんな忍耐
強い人間にのみ次の季節が訪れるのです
私も毎日それを学びその苦痛に感謝してい
ます一つの職業に就かれることそれは良い
ことですその仕事によってあなたは
独り立ちし自分の身を頼る習慣が身につく
ことでしょうそこであなたは今の仕事が
どれほど自分の精神を窮屈にしているか
よく観察してみてください一定の職に就き
働くということは誰かから要求されると
いうことです古い決まり事も多く自分の
意見が通らなかったりその環境になじめ
なかったり何かと孤独を感じることもある
はずですしかしそれで良いのですなぜなら
孤独とはあなたのよりどころであり古郷だ
からですきっとあなたはその孤独から自分
の道を見出されることでしょうはいここで
留めます芸術家に求められる忍耐について
語られていますがじつはちょうどこの時
リルケは精神的苦痛が頂点に達している
状態にあります当時彼はロダンによって
芸術の厳しさを叩き込まれ自分を極限まで
追い詰めながら修行に励んでいましたただ
それによって彼は肉体と精神が壊れかけ
一旦イタリアに滞在場所を変えるのですが
この手紙はちょうどその時に書かれたもの
になります芸術家は数えたり3つ持ったり
せず木々のようにじっと成熟を待つものだ
とありましたがもしかしたらリルケは自分
に対してもそう言い聞かせていたのかも
知れませまたリルケは孤独は悪いものでは
なくむしろそれを愛するべきだと時出す
なぜならひとりでいる時間は自分の思考を
内面に向かわせその深い内省が未来を
切り開くのだと信じていたからですただ頭
ではわかっていても世間の多くの人が
賑わっている時期例えばクリスマスやお
正月といった時になると人間の孤独感は
強まるものですそうそれを察してかリルケ
はクリスマスの前の日にかプスに手紙を
送り次のような言葉をかけます
親愛なるかプス君今まさにクリスマスに
なろうという時に私はあなたにご挨拶をし
ないでようとは思いませんこの喜ばしい日
がもしあなたに普段よりも強い孤独を感じ
させているのなら無視ろそれを喜んで
ほしいと思っています孤独とは誰もが容易
にないきれるものではありませんそれに
耐えることができず安っぽい付き合いや
くだらない人との会話といった無価値な
ものでもいいから孤独を埋めたいと思うの
が人間なのです大きな孤独は子供の成長期
のような苦痛とパルの葉締めのようなもの
がらしさを与えますしかしその時こそ孤独
が最も成長を遂げる時なのです今あなたに
必要なのは偉大な内面的孤独ですどうか
あなたの内側にある世界に思いを馳せて
くださいそれが新た自身の幼年時代の回想
であろうと未来へのあこがれであろうと
構いませよく観察するのですあなたの内部
に立ちアられる出来事はすべて新たにとっ
て愛するべき対象ですそれらと何らかの
意味で関わりのあるモロきっとそれが
あなたが選ぶべき仕事なのでしょうはい
これダメますなるほど耐え難い孤独こそ
大きく成長するチャンスだとかプスを
励まし心を慰めようとしているのが伝わっ
てきます自分と同じように士官学校に入れ
られいつも孤独を感じ一人で詩を書いて
いるそんな青年が銃弾生活の中で猛々しく
生きることなどできるはずがないと切る家
は見抜いていたのかもしれませんしかしだ
からといって彼はかプスに対しこんな仕事
は辞めたほうがいいとか君も詩人になった
方がいいとかそんな安直な言葉を贈ったり
はしませんただこの若き詩人の心に
寄り添いながら今の孤独を受け止めそれを
愛してやりなさいとそして一人になり
ながらよく内面を見つめ自分で自分の
生きる道を見つけるんだと忍耐強く未来へ
と導こうとしたのですはいちょうどここで
2つ目のテーマが終わりましたそれでは次
で最後3つ目のテーマ悲しみとの向き合い
方に移ってまいりますではいきましょう
親愛なるかぷスク悲しい出来事がたくさん
続きあなたは今とても気持ちが滅入って
いるとおっしゃいますそんな時はよくご
自身の内側をご覧になってくださいあなた
がから死んでいる間あなたご自身のどこか
で何か変化が起こってはいないでしょうか
悲しいときこそ孤独でいることそして注意
深くあることが必要です
入っここで留めます悲しいという感情が
沸いた時注意深く自分の内側の変化に注目
せよということですがちょっとイメージが
湧きづらいでしょうか例えば誰かに嫌な
ことを言われて悲しい気持ちになったとき
その言われた内容や行ってきた相手の頭の
中を想像したりするのではなくその言葉を
受け取った自分の思考や感情がどう変化し
たのかをよく観察するべきであると言って
いるのですなぜならそのことによって自分
の長所や短所
6寄付向き付き合うべき人そうでない人と
いった自分に関する情報がよりクリアに
なるからですつまり自分の内側をよく観察
し自己理解が進んでいけば自分にとって
よりふさわしい判断選択ができるように
なり未来やの道もおのずと開けてくると
いうわけですさに彼は次のように続けます
私たちがこれから出会う可能性のあるもの
最も奇妙なものを解き明かすことのでき
ないものに対し勇気を持つことです知ら
ないものに対する恐怖こそが人間に災いを
与え人間の存在を弱くし人間同士の関係性
を狭いものにてきたのです多くの人はなん
ともいえないほど単調でその場しのぎの
人間関係に甘んじてしまいますしかしそれ
はその人の性格が怠惰だからというよりも
新しい体験を拒もうとする心にこそ原因が
あるのですどんな謎めいたことでも除外せ
ずに受け入れるそんな人だけが私後の関係
性を生き生きとしたものにできるのですだ
からカブス区これまで経験したことがない
ような大きな悲しみがあなたの目の前に
立ち現れてもそれほど驚いたりおびえたり
しなくて良いのです何かが自分の身に起き
ているのだとそのようにお考えください
あなたの人生は決して新たを見放したはし
ません自分の悲しみ
自分の苦しみ自分の憂鬱それらを生活から
無理に閉め出そうなどと思わなくて良いの
ですあなたは今こそ自分を変える時だと
わかっていらっしゃる
ならば病人のように辛抱強く回復期の患者
のように自分の未来を信じながら日々を
過ごさねばなりませんはい心と思います
なるほど届くを推奨する一方で今度は人間
同士の関係性についても言及がありました
背景知識でも触れましたとおりリルケは
世界中を旅しながら多くの偉大な芸術家
詩人作家たちと文化的交流を持った人物と
して知られていますつまり彼はすべての
人間関係を断って天涯孤独になることをお
勧めているのではなく捜索をするうえでの
内面的な孤独の重要性を訴えているのです
またリルケは自分がまだ知らないこと体験
したことがないことに臆病になったり
苦しみや悲しみといった負の感情を無理に
自分から締め出さなくていいと言います
なぜならその未知の体験があるいはその負
の感情が明るい未来の扉を開く鍵である
可能性があるからですだからどんな辛い
ことがでもどんな苦しいことがあっても
あなたの人生はあなたを決して見放したり
はしない自分の未来を信じるんだと全力で
エールを送ったわけですその上で彼は手紙
の最後に次の言葉を添え筆を置きますそれ
からもう一言あなたに申し上げるべきこと
がありますそれはあなたを慰めようと試み
ているこの私自身が飾り気のない言葉の
後ろで何の苦労もなく生きているわけでは
ないということです私の生活もまた辛い
こと悲しいことに溢れていますそして
あなたが思うよりずっとずっと遅れた場所
で生きているのですもしそうでなかったの
なら私はあなたに贈る言葉を何ひとつ
見つけることができなかったでしょうはい
心食べます冒頭でもお伝えししましたが
リルケはこの青年とは面識がありませんに
もかかわらず約5年間彼は相手の繊細な
感情に寄り添いながら優しさに満ちた言葉
を送り続けていましたなぜそんなことをし
ていたのかあるいはなぜそんなことができ
たのかと言えばこの苦悩を抱えるひとりの
青年に切る家は自分の姿を見たからです
当時の彼はまだ私人としての評価も
スタイルも確立されておらずただ成熟を
待つ孤独な詩人の一人でしたつまりリルケ
にとって若き詩人への手紙とは自分宛の
ない生の手紙でもあったわけですそんな彼
が紡いだ言葉だからこそ今なお世界中の
人々に共感され愛され続けているのかも
しれません今回の動画で興味を持たれた
または実際に本書を手にとってリルケの
言葉に癒されてみてはいかがでしょうか
はいというわけでリルケの若き詩人への
手紙以上でございますいかがでした
でしょうか今回は読書の秋そして芸術の秋
ということで多くのアーティストに影響を
与えた世界的詩人の作品を選んでみました
楽しんでいただけたでしょうか他にも芸術
関係ではロマンロランのミケランジェロの
生涯や世阿弥の風姿花伝なども扱ってい
ますのでご興味のある方は概要欄から
チェックしてみてくださいさーお待たせ
いたしましたでは最後ににで大切な告知を
させていただきますまず1点目は読書会に
ついてです結論から言いますと今年9月
より運営している読書会ブック
コミュニティレベルの第2期募集がついに
スタートいたしました当コミュニティは
メンバーさんの心理的安全性の確保と読書
会運営のシステム構築のため募集を約3
カ月間ストップしておりました大変お待た
せし誠に申し訳ございませんただまとまっ
た時間をいただけたおかげでオリジナル
コンテンツや世界観をかなり作り込むこと
ができましたのでお迎えできる準備は万全
でございます読書会だけではなく一緒に
ラジオ番組を作ったり映画漫画音楽を
テーマに交流会を開いたり毎日お祭りの
ように大変盛り上がっておりますのでぜひ
楽しみにしていてください2021年の
募集は12月4日で締め切らせて頂きは
年内はこれがラストになりますのでご興味
のある方は概要欄のブックコミュ二ティ
ディべるのリンクからチェックして
いただければと思います続いて2点目鈴木
優さんとの退団について報告をさせて
いただきます鈴木優さんといえばご存じの
方も多いと思いますが科学的な適職最高の
体調といった著書で知られるサイエンス
ライターの方ですたまたまブック
コミュニティレベルを知って頂く機会が
ありましてせっかくなので対談しましょう
ということで当コミュニティの公式ラジオ
番組リベラ地にてお迎えすることになり
ました日程は今年2021年12月17日
です具体的には今年の7月に出版された6
最高の状態という著書のない用途読書や
アウトプットの方法について色々とお話を
伺えればと思っておりますはいというわけ
で告知は以上でございます皆様のご参加を
心よりお待ちしておりますこの動画が
面白かった参考になったという方は高評価
コメントなど頂けますと嬉しいですまた
チャンネル登録もよろしくお願い致します
ではまた次の動画でお会いしましょう
ありがとうございましたん
[音楽]